雨ざらしの椅子
2010年 04月 02日
忙中閑ありといいますが、その閑がなく、せわしない毎日を過ごしており
自分でも気がつかないほど疲れていた様子でした。
大変申し訳ございませんでした。
さて、過日地元で開催しておりました催しの際、一人のご夫人から
ご相談をうけました。
その内容とは、知人から弊社の椅子らしいものを譲り受けたのだけれど
その椅子が、実は10年以上雨ざらしになっていたもので、持ち主が
捨ててしまうというので、それはもったいないと譲り受けたのだが、
果たして、弊社の製品なのか、また、直るのだろうかというご相談。
で、早速拝見しようとお預かりしてきた椅子がこの椅子です。
これは、間違いなく弊社の#44A型ウインザーチェア。
しかも曲げ木を使っていないところからみると、昭和30年代の製品。
これはひどい状態だな~と思うより前に、
もったいないと思っていただいた気持ちに対する感謝と、
ミズメ桜材は強いな~と感心してしまった。
つなぎ目は殆ど外れてしまい、座板は割れてしまい、
塗装はほぼ劣化してしまっているが、この状態でなお座れる強度を
保っていました。
ご婦人が言うには、少なくとも10年は外で雨ざらしになっていたらしい
とのこと。
結局、この3脚は状態を確認し、一番状態のいい1脚はそのまま修理し、
残りの2脚は使える部品を組み合わせて1脚にすることになりました。
この椅子たちが、どれほどにまで再生されるか楽しみです。
それにしても、木材は人が認識しているより遥かに強いのだと
改めて感じました。
松本はまだ朝夕氷点下になるかと思えば、今日は10度。
三寒四温といいますが、本格的な春はもう少し先です。
憧れの椅子です。
この椅子は、私も譲り受け立ったです。
どのように再生されるのか
本当に楽しみです。
出来上がったら是非公開して下さいね!