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御太子講

御太子講と書いて、「おたいしこう」と読みます。

御太子講_e0155377_1722482.jpg

工場内の大部屋に祭られている聖徳太子像(中央)です。

聖徳太子は物作りの神様として奉られ、
当社もそれにちなみ、毎月21日の日に、御太子講を
この像の前で行ないます。
皆の日々の無事を祈願し、諸注意、連絡事項等を伝えるのですが、
かれこれ何十年と続けている行事です。
おそらく、若い人達には意味もあまりわからずに参加している
人達もいるでしょうが、継続することで、その雰囲気や
想いが伝承されていくのだと思います。

継続といえば、当社には非公開の資料館があり、
毎朝5時半に起床して、若い工人はそこを掃除することを
慣わしとしています。
私も皆と同じく毎朝掃除に出かけます。
これからの時期、冷え込んでくると、雑巾がけなどとてもつらく、
寝ぼけ眼など、一気にさめてしまいます。
ひとつのことをとにかく続けるということは、大切なことで、
職人仕事は、日々同様のことの繰り返しですから、
その鍛錬にもなります。
また、掃除という単純ですが、明快な作業を毎朝するという
ことは、精神鍛錬においても意味のあることでしょう。
ともすれ、日々の態度を見ていれば、若い世代の人達にとっては
まるで意味のわからない、いやな行為とだけしか思っていないかも
しれないことは、容易に伝わってきます。
ただ、この瞬間に意味など理解できなくてもよいのかもしれません。
とにかく、その行為を卒業するまで毎日続けること。
たぶん、毎日いやだいやだと思っているわけではなく、
その内、義務として無心になっていきます。そして、そんなとき
初めて、何を毎日掃除し、触っているのか見えてくるのかもしれないと
このところ思っていたりします。

若い彼らを闇雲に否定することなく、毎日一緒に掃除することは
私にとっても修行でしょうし、
彼らがちゃんと真意を早く掴んで、態度が変わる日が来ることを、
願うばかりです。

御太子講も掃除も、継続は力です。
by matsumotomingei | 2009-10-21 17:33 | 諸事雑談 | Comments(0)

松本民芸家具の社員がお届けする、松本民芸家具の日常、いろいろ。


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