Restore(レストア)
2008年 12月 11日
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不況極まりない世の中。
毎日紙面・ニュースをにぎわすネガティブなニュース。
不安ばかりが募る世の中。
今日とあるところでこのような文章を目にしました。
「モノは名前ではなく内容だと私は思っている。米国ではアッパークラス
ミドルクラスの人達でさえレストア(修繕する、復元する、再建する)された
ものの中で生活し、そこに生き甲斐を感じている。お婆ちゃんのケリーバック
をレストアショップで修理してもらって使う、というのが当たり前のようになっている。
お金を払う方も貰う方も、本物を知る人の行動であると思うし、インテリジェンスという
のは、そういう事をいうのではないかと思うのである。」
この後におよんでなおブランド品に群がり、使い捨てる日本人へのアンチテーゼ。
松本民芸家具は自社の製品であれば、何時製作されたものでも、
いかなる状態でも修理を受け付ける。
「私たちは出来る限り丈夫で飽きの来ない物を作る努力をしなければならない。
そして少しでも長く使い続けていただくことで、物は育ち、愛着を生み、
思い出を刻み、それがその人やその人の家族を支えるものになるからである。
家族の歴史とはそういうものであり、心豊かな生活とはそういうことである。」
家具を通じて池田三四郎が訴えた想い。
日常生活品である以上、時に壊れ、痛み、修理が必要になる。
その時、我々は修理を受けられないとは、絶対言えないだ。
今日も修理品が会社に持ち込まれてくる。
何十年使い続けていただいたものなのだろうか。
「孫に渡すのでキレイにしてほしい。」というメッセージ。
池田三四郎の想いは、家具を通じて確かに伝わってることを実感する。
一人でも多くの人にこのことを伝えたい。
「修理」についてはまた改めてお話しすることにしようと思う。